四季を彩るちりめん細工

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江戸時代の後半、貴族社会や武家の女性、また裕福な商家の女性によって、着物を裁った後の残り布を利用して、美しい袋物や小箱などが作られるようになりました。

明治時代に入ると、ちりめん細工は女学生の教材として取り上げられ、女学生達は、『女学裁縫教授書 ( 明治27年 ) 』『裁縫おさいくもの(明治42年)』『続裁縫おさいくもの(明治45年)』などを教科書として、意匠をこらした作品づくりを競い合いました。

ちりめん細工を再興し普及するには、薄くて伸縮性のある明治期の正絹二越縮緬の再現が必要だと気付き、復刻に取り組みました。

平成10(1998)年、古布と変わらぬ風合いを持つ、ちりめん細工に適した正絹二越縮緬の復元に成功。さらに、京都の老舗の染屋にお願いして、江戸や明治期の廃絶した古典柄の型友禅の復元にも成功しました。

ちりめん細工に適した明治期の正絹二越縮緬の再現
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